人との会話は相手と仲良くなる最大のチャンスです。
人を惹きつける能力がある人は驚くほどあっさり相手と仲良くなっているものです。
そんなコミュ力お化けを見ていると、会話の上手さなんて生まれ持っての才能と性格で決まるよな~って思ってしまいます。
しかしある程度の知識をもって会話に臨めば、相手の心を惹きつけてすぐに仲良くなることができます。
今回は人と仲良くなるための会話術を「筆者のようなコミュ障でも実践して効果を実感できたもの」つまり簡単に実践できるものに絞ってお伝えしたいと思います。
文章でのやり取りでも使えるものもあるので、ぜひ参考にしてみてください。
1.肯定する時は大袈裟に
相手が話すことに肯定する時、「はい」とか「うん」とか「そうですね」などの素っ気ない言葉を使っているなら、すごく勿体ないです。
相手の話に肯定する時は、言葉を大袈裟にするだけで相手に好感を持ってもらえます。
例えば知人から食事に誘われた時
相手「〇〇さん、今度一緒にランチいきませんか?駅前に美味しいイタリアンのお店を見つけたんです」
自分「はい、行きましょう」
よりも
相手「〇〇さん、今度一緒にランチいきませんか?駅前に美味しいイタリアンのお店を見つけたんです」
自分「いいですねーイタリアン!すごく楽しみです」
の方がぐっと心理的な距離を縮めることができます。
すごく簡単でしょ!
豊富な語彙を持ち出す必要もなく、新しい情報を持ち出しているわけでもないです。
セントジョンズ大学の研究で人気トーク番組の司会者の反応を分析したところ、肯定する時には約88%大袈裟な表現を使っていました。(「確かに!」とか「まさにその通り!」とか)
逆に否定的な反応を示す場合は、大袈裟な表現は約14%にとどまっています。
肯定する時は大袈裟に、否定する時はさらっと、を意識してみてください。
2.楽しそうに話す
相手が楽しそうに話していると、自分まで楽しい気分になりますよね。
これを「感情感染効果」といって、楽しい気持ちだけでなく「怒り・悲しみ・不満」といったネガティブな感情にも作用します。
楽しそうに話すだけで相手を楽しませることができます。逆に、つまらなさそうに話せば相手もつまらない気持ちにしてしまいます。
「自分の話なんて聞いていて楽しいのかな、、、」と不安に思う人もいるかもしれませんが、話の内容よりもまずは楽しそうに話すことを意識してみてください。
私は最近Youtubeでゲーム配信や雑談配信を見るのですが、楽しそうに話していたり、心からゲームを楽しんでいる人の配信には人が集まるしコメント欄が盛り上がっていました。
この人の話を聞いていると楽しいなと思ってもらえれば、その人はまたあなたの話を聞きたいと思ってくれるはずです。
3.名前を呼ぶ
人は自分の名前が大好きです。
それどころか、自分の名前に関係した事柄でさえも無意識に好みます。
ということをカリフォルニア大学のレイフ・ネルソンという方が明らかにしています。
繰り返しますが、人は自分の名前が好きです。そして自分の名前を呼んでくれる人も好きです。
なので会話は相手の名前を言うことからスタートすると良いでしょう。
ありきたりな「今日はいい天気だね!」という言葉も「〇〇君、今日はいい天気だね!」に変えるだけで心理的なインパクトを与えることができます。簡単だね。
もちろん苗字よりも下の名前の方が効果は高いので、下の名前で呼べる間柄ならそっちで呼びましょう。
4.「私たち」
「私たちの意見って合ってるね」
「私たちならできそうだね!」
「私たちでは力不足だったね」
このように「私たち」を主語にする話法を「WE話法」といいます。
WE話法で会話の中に「私たち」を入れていけばそれだけで相手との一体感と親密度が高まります。
ユタ州立大学のジョン・セイター博士は「私たち」を使った話法が相手の優しさと親切な気持ちを引き出すとみているそうです。
そしてこのWE話法は単純に相手との親密度を高めるだけでなく、穏やかに相手の問題点を指摘する時にも使えます。
例えば「あなたはもっと人の気持ちを考えるべきだ」ではなく「私たちはもっと人の気持ちを考えるべきだ」とすれば衝突を回避しながら伝えたいことを伝えられます。
5.相談されたら、ただ「聞く」
会話術ってお題目なのにただ聞くってどういうことじゃいと思われるかもしれませんが、聞くことの力は大きいです。
例えば心理カウンセラーは人の話を聞くことが仕事です。
そして自分が話す割合が低いカウンセラーほど好感度が高いということが、マサチューセッツ州ウェルズリー・カレッジの心理学者クリス・クラインケの実験で明らかになっています。
人から相談されるとついついアドバイスしたくなってしまいますが、まずは聞くことに徹しましょう。
「うん」とか「そうだね」とあいづちを打てば、相手はさらに話を続けてくれます。
そうして相手が話したいことを全部話せたと思った時に初めて自分の意見を出しましょう。
相手が全部話せていないうちに自分の意見を言うと、会話がかみ合わなくなります。
相談事に関わらず、相手が「話したいモード」に入っている時は聞き役になってみましょう。
ただ注意すべきなのは、相手はちゃんと自分の話を聞いてくれているのかを見てます。
しっかりと相手に関心を寄せることが大事です。
6.質問をする
人は自分の事についてたくさん話したいし、自分が話すことに興味を持ってもらいたいと思っています。
そして、相手の会話を促すと同時に興味を示すことができるのが「質問」です。
インド工科大学の実験では、コミュニケーションが上手な人ほど会話中に質問する数が多いことが分かっています。
ちなみにこれは先ほど話した「ただ聞く」の発展版です。あくまで自分は聞き手の場合です。
例えば
相手「最近ガーデニングで花を育てるのが趣味なんだ~」
自分「そうなんだ」
で終わらせるよりも
相手「最近ガーデニングで花を育てるのが趣味なんだ~」
自分「そうなんだ、どんな花を育てているの?」
と質問した方が相手は喜んで話の続きをします。
このケースで言うと「花を育てるのが趣味」という情報が出ているので、相手は今育てている花について話したいと思っている、というのはすぐにわかります。
なので「どんな花を育てているの?」と聞くだけで、その質問を待ってました!といった感じで嬉しくなるのです。
質問内容は凝った物じゃない方がいいです。あくまで相手が次の話をするための前フリだと思えば大丈夫です。
7.いいとこを見せようとしない
人にいい所を見せようと自分を飾ろうとすると、相手はなにか魂胆があるのではないかと警戒します。
アメリカイリノイ州立大学の実験では、男女ペアにデートをしてもらい、またデートをしたいと思った人にその理由を尋ねました。一番多かった理由が「相手のオープンさ」でした。
気張らずリラックスしてコミュニケーションをすれば、自分自身を隠さずに正直な話し振りができます。そういった部分に好感が持たれたそうです。
もし「ありのままの自分に自信がない」という人がいたら「ありのままの自分を見せる態度が魅力的」ということを覚えておいてください。
終わり
今回紹介した人と仲良くなる会話術はすぐに実践できる簡単なものばかりです。
この会話術を使うことでより人と親密になれるだけではなく、ただ知識として持っているだけの段階でも人との会話に踏み出す勇気になるはずです。
ひとたびその勇気を持てれば、もっともっと会話が楽しくなると思います。
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